Your Gateway to the Future
―――― Let’s make a day of it with Mutsuura

校長挨拶

Now is a time of reform in Japanese education. As globalization progresses, it is inevitable that, in the near future, cooperation between Japanese and those from other countries and cultures will become commonplace, both inside and outside Japan.

Traditional Japanese education, which emphasizes problem-solving through the use of routine skills and fixed knowledge, will come to a point where it no longer meets the actual needs of students.

That is not to say that there is no place for the acquisition of knowledge. Without knowledge, it is not possible to solve problems or to avoid dangers. However, even a great deal of knowledge is useless if one does not know how to use it, and, furthermore, without the proper motivation for undertaking to solve a problem, that is to say awareness, it is not possible to put one’s knowledge to use appropriately. Also, it is just as impossible to solve problems without the communication skills necessary for the sharing of knowledge and for effective cooperation.

Learning is about taking the knowledge and experience one already has and combining those things with new knowledge in order to create knowledge and skills that we can use. At the same time, it is about obtaining a roadmap to guide one in the independent discovery of new challenges and meeting them without the need for directions from others. ‘Go! Global’ is a series of programs at Mutsuura since 2015 that endeavor to raise students’ awareness so that they may succeed in this new learning environment.

K. Kurohata –Principal-

あなたの未来へ
――― その日をつくろう 六浦で

今、日本の子どもたちの学習方法に改革が唱えられています。グローバル化が進み、海外に限らず日本国内でも外国人との協働が当たり前となる近未来を眺めれば当然のことです。

定型的な知識と定型的な技能を用いて問題を解決して行くことへの習熟が学習と呼ばれたこれまでの日本式は万能ではなくなります。それだけではこれからのニーズに不足するでしょう。

知識の習得を否定しているのではありません。知識がなければ、問題を解決することや危険を回避することもできません。しかし、たくさんの知識を持っていても、使い方を知らなければ無意味です。また、解決する動機、すなわち「気づき」がなければ知識を適切に使えません。さらには、知識を共有して協働して解決をするためのコミュニケーション能力がなければ、問題を解決できません。

学ぶということは、学んできた知識や経験的な知識と新たに学ぶ知識を再構成して、使える知識や技術に変えて行くことです。同時に、他人からの指示を待たずに、あなたが主体的に、新たな課題を見出しそれを解決してゆくロードマップを持つことです。2015年からの六浦の「Go! Global」は、新しい学びのための「気づき」のプログラムです。

校長 黒畑 勝男

10年、20年後を想像し、力の種を撒き芽を育む

1989年の東西の壁の崩壊から始まった自由主義経済圏の地球規模化と、それと機を同じくするICT技術の発達で世界がフラット化*1したと言われています。それはグローバル化とボーダーレス化でもあります。
わずか4半世紀。世界の教育のあり様にも大きな変化が現れはじめました。

日本は、明治維新以来、自前の科学技術力を育成し躍進しました。二度の大戦を挟んで、紆余曲折を経ながらも科学技術や世界経済の発展に貢献してきました。それは、同時に独自の教育体系を作り上げることにもなりました。日本語で、自前の教科書で高い教育水準を維持してきました。
しかし、日本の教育の独自さはグローバル化の中でのアジア諸国の教育の発展とは対照的で、独自が故の国内での最適化、いわゆるガラパゴス化の進行という状況に陥ったとも言えます。
第二次大戦前の宗主国の影響を教育面でも強く受けてきたASEAN諸国では、グローバル化に対応する教育への改革に意欲的です。国づくりと直結した新しい教育政策を打ち立てています。
一方、日本は今、グローバル・スタンダードの基本としての英語教育*2をみるだけでも明らかですが、子どもたちに付けるべき未知の社会と多様性への対応力、問題解決力を育成する教育の在り方や方法論での遅れは深刻です。20年の開きがあるとまで言われています。真剣に取り組まなければならない重篤な状況にあります。

問題解決力とそれを支えるコミュニケーション力です。国を越える往来と滞在がもっと頻繁になり、個人の活動がより国際的環境になれば、英語力は言うまでもなくAIを使わない個人的なコミュニケーション力がますます公私で必要になります。2020年、世界の18歳から22歳までの若者の人口の半分が英語圏と中国語圏の人々となります。昔は識字力が人生の道を左右したように、英語運用力がそうするでしょう。
さらに、職場と職業の変化です。AIやロボット、RPAの浸透、通信技術のいっそうの発展で社会は間違いなく変わります。通常のオフィスでの業務さえも大きく変わります。私たちはそれを知っています。そうであれば学校の責任は、新たな変化に自立的に対応できる確かな力と、与えられた状況を切り拓く力を育成することです。新しい学力観は、知識の習得を否定するものではありませんが、習得のステージにとどまらない力を身に付けること、そして、その力の付け方を学ばせるところにあります。
2020年からの大学入試改革で求められることは、この考え方と軸を同じくします。そしてさらに、その大学選びさえも、将来展望のあり方によっては世界の中で考える*3ことも必要になるでしょう。それも普通とされる時代が到来します。

関東学院六浦は、金沢八景での満60年を経て、2014年から新しい教育環境を日々増進し、しっかりと整えてきています。これまでの経験では想像できないほど変化すると言われる未来に備えるためです。10年後、20年後を想像し、明日の教育を考える。10、20年後に備える力の種を撒き、芽を育てる。その教育と環境を用意しています。
ただし、教育の理念はキリスト教に基づく精神です。隣人愛を考え、人の弱さを謙虚に知る。それを知ることで逆に、やさしくてたくましい心が育つ。校訓は「人になれ 奉仕せよ」。学びの根底にあるものは、どの時代にも揺らいではいけない不易の精神です。変わらぬものを以て変わるべきものを見つめ、未来への力を付ける教育。六浦は、学びの道を未来へ繋がる道にする教育を展開しています。

校長 校長 黒畑 勝男

(2014年入職就任 2018年4月24日記)

*1:『フラット化する世界』トーマス・フリードマン著・伏見威蕃訳 日本経済新聞社 2006年
*2:小学校での英語教育の開始年では、韓国1997年、中国2001年、日本2011年
*3:「本校卒業後ハワイ州立大学機構のカピオラニ・コミュニティ・カレッジに進学、準学士修了後は帰国して関東学院大学に3年次編入」の進路設計が2019年度3月よりスタート(現高校3年より対象、進学条件あり)