校長のつぶやき(16)マレーシア訪問~グローバル・スタンダードを考える。恰好の環境の一つとして。

掲載日:2018.11.06

10月中旬、現地3.5日間でマレーシアを訪ねてきました。今回の大きな目的は、インターナショナル・スクール1校とのMOU(Memorize of Understanding;交流の協定書締結に向けた覚書)への調印です。協定に基づく本校からの留学受入れの詳細の打合せを行ってきました。そして、他のインターナショナル・スクール3校と大学2校の訪問でした。

REAL International Schoolと予定通りMOUの調印を行いました。校名のREALは、Results, Enhancement, Active Learning という教育方針を示しています。イギリス、ケンブリッジのカリキュラムで運営されており、実学を大切にしながら世界に通じる人材育成を目指す学校です。マレーシアの新たな学校の選定から提携に至るまで1年ほど時間を要しましたが、REALは、留学は1年間が望ましいとしながらも3か月タームもできる環境を整えてくれます。生徒には自立と自律の心を強く促したい、近未来の社会に向けて必要な力をしっかりと育てたい、この観点でREALからも協力を頂けることになりました。

 

マレーシアは今、経済成長が文字通り目覚ましく、教育機関も国力増進に有為な国際人材の育成に力を入れています。高度経済成長期、日本の学校も国の成長に大きな役割を果たしました。しかし、それと明らかに違う点は、学び方そのものと学生・生徒の国際化対応力育成の点でしょう。本校が何故マレーシアを海外での教育の体験先にしているのか、大きな理由はそこにあります。具体的には、

①マレーシアは、イギリスの教育システム(カリキュラム)を取り入れ、グローバル・スタンダードでの学び方を推進していること。
②中等教育機関も教育言語が英語中心になっていること。大学教育ではそれが標準で、そのため、世界各地130カ国からの留学生が集まり、大学によっては留学生の比率が30%近くにもなっていること。(日本人留学生が少ないこと)
③そうした大学の附属・系列のインターナショナル・スクール等が、教育のグローバル化をどんどん進めていること。
④マレーシアは現在、多様な人種、文化、宗教が混在し、平和で紛争の無い社会に落ち着いていること。現在の地球上で、ダイバーシティ社会のお手本のような「理想的な地域」(校長の最も強い感想として)と言え、そして親日であること。
⑤中高在学中の短期・長期留学プログラムとしても、卒業後の大学進学先としても、経済的に負担が大きくなく、大きなチャンスを探せること。

何故、マレーシア??? マレーシアの大学へ行ってどうするの??? 今回の訪問では、日本の大学を一年で退学してマレーシアに正式に入学留学している日本人留学生と会いました。彼の学ぶキャンパスで面会し話をする機会を得ました。
何故、マレーシアか?誰もがそう聞いたそうです。彼は関西にある中堅の外語大学に在学、両親の猛反対を説得して退学、それからの留学でした。キャンパス巡りで説明を受けながら渡航までの経緯を聞きました。その間、彼の友人であろう国際学生が何人話しかけてきたのか、数え切れません。話も様々、授業のこと、レポートのこと、これから始まるというグローバル企業でのインターンシップのこと…。大学生活の中で今起こっていることを傍でなんとなく耳にするわけですが、スケールが違うと感じました。
その大学への訪問目的は、本校卒業から入学する場合に関する諸々の相談です。グローバル・マーケティング担当の大学職員と相談をしました。見学では素晴らしい学生寮にも魅せられ、また、その学生のリアルな補助説明のようなシーンもあって、あらためてマレーシアの魅力を感じました。本校の卒業生には、カリフォルニア、オーストラリア、台湾など、毎年のように海外への進学者がいますが、マレーシアにも可能性を見出したいと感じてきました。

中高時代に海外での学びを経験したいという生徒にマレーシアを特化して勧める理由は、浸る環境全てが欧米中心という経験ではなく、カリキュラムはイギリスで、多文化共生の中のグローバル・スタンダードで、将来への学びのヒントを経験させたいと考えるからです。日本の10、20年後を中心に担って生きる世代です。社会を担うと大げさに言わずとも、社会のドラスティックな変化の中で、自分の人生を背負っていくのは生徒たち自身です。

日々刻々と変化する日本社会。人口減少、生産労働人口の減少と絡めて真正面から、国内グローバル化をいよいよ論じ始めるようになった日本。数年は続く大学生にとっての活況な就職状況も間違いなく変化します。高度人材の国内就職環境にグローバル化がさらに進みます。そうしたことに息苦しさを覚えず堅実に生きる力を身につけるには、早い時期のグローバル・スタンダードとの遭遇が必要でしょう。