学校再開初日


掲載日:2020.06.02

学校再開初日

長い長い臨時休校期間が終わり、昨日から生徒たちの登校が始まりました。

はじめの1週間は、午前と午後にそれぞれ1つの学年が登校する分散登校です。学年によって登校する回数は異なり、始業式やガイダンス、証明用写真の撮影など、年度当初の行事を学年ごとに行います。一方、登校しない学年は、これまで通りのプログラムで、Google Meetを使った毎朝のHRから始まるオンライン授業を行います。

昨日は、午前中に6年生(高校3年生)、午後に1年生(中学1年生)がそれぞれ登校しました。
いわゆる3蜜を避ける観点から、それぞれの教室へ入ることはせず、礼拝堂を使って各学年の活動を行いました。換気や手の消毒、1つずつ間隔をあけての着席など、さまざまな対策を行いました。

また、午前と午後の入れ替え時には、すべての座席や手すりを教員で消毒し、生徒たちを迎えました。

特に午後の1年生は、入学式以来の2回目の登校。礼拝のまもりかたや学校生活についてなど、この期間にガイダンスを行います。

今週、1年生にもいよいよ kitting が済んでカスタマズされた Chromebook が配付されます。使用方法のガイダンスや家庭での使い方を想定した練習を行い、授業の中で本格的に使用していきます。

来週8日からは、6学年を出席番号の奇数番と偶数番に分けた分散登校へ切り替えます。生徒たちは交互に登校することになり、授業を学校の教室で受ける日とオンラインでかつオンタイムで受ける日と交互になります。3密回避と授業サイクルを中心とする生活リズムの確立、そして授業の早期の立て直しを目指します。6学年全員がChromebookを活用して、授業の効率化をはかります。

以下、始業式(1年生)の校長メッセージを掲載します。

1年生のみなさん、こんにちは。
入学式以来ですね。あらためて、こんにちは。皆さん元気でしたか?

今日、6月1日、2ヶ月ぶりに皆さんに会えて、教職員全員、とてもうれしいです。新入学で楽しみにしていた学校に来られなかった。辛かったですね。しかし、何よりもこうして健康が守られて集えること、神様に心から感謝します。

この2か月間は長かったですね。命を守られていることに感謝しなければならないと分かってはいても、毎日、家での長い勉強です。隣には友達もいないし、新しい友達のことも分からない。テレビを見ると、世界中で学校が閉鎖、第二次大戦以後世界が経験したことのないような危機・・・だとか聞かされて、大きな不安がつのったことでしょう。
勉強も大変だったでしょう。慣れないYouTubeやe-learningの「すらら」での勉強もありました。しかし、ほんとうによく頑張っていました。その努力をたたえます。ほんとうによく頑張っています。
先生方は一生懸命に電話での面談を続けました。そして皆さんは、これによく応えてくれました。これはとてもよかったと思います。個別の懇談がよくでき、とてもうれしかったです。このことで、入学式以来会ってはいなかったけれども、これから皆さんとしっかりとコミュニケーションができると信じています。今度は、皆さんをよく理解している先生のもとで、新しい友達作りに励んでください。

今日から徐々に学校生活が始まります。しかし、6月中は通常の学校生活ではありません。社会全体で学校は6月から8月にかけて回復を目指しています。六浦は、ICT環境を最大限に活用しながら勉強や活動を進めます。
皆さんのChromebookの準備が整いました。明後日、NECのノートパソコンが渡され、使い方の指導が始まります。学年が上のお兄さんお姉さんの生徒たちは、毎日自分専用のノートパソコンで、on-line授業を受けています。今月から皆さんも同じようになります。家と学校で活用します。新しい生活が始まります。楽しみですね。
しかし、油断は禁物です。学校も最大の努力をします。お互いの安全と健康の確保への呼びかけと、そのための環境維持を目指していきます。協力してください。

さて、今日皆さんに伝えたいことをお話しします。皆さんは、「いま」を生きる人だけれども、その「いま」よりも、はるかに長く遠くまで続く「未来」を生きる人です。この「いま」は、新形コロナウィルスのために信じられないような中学校生活の始まりの「いま」で、納得できない気持ちも大きいでしょう。しかし、この「いま」は、これから先、これまでよりもはるかに長い「未来」につながる「いま」であることは否定できません。
繰り返しますが、皆さんは「未来」に生きる人たちです。「未来」の世界から「いま」へやってきている生徒たちと考えると、外国から学びに来ている留学生とおなじです。皆さんは「未来」に生きるわけですから、この世界に起こっている「いま」の様々なことをはっきりと記憶していってほしい、しっかりと心に刻んでいってほしいと思います。多くの犠牲と社会の大きな変化…見ていることを皆さんの「未来」への教訓として、新たな展望として「未来」へ持ち帰っていってほしいと思います。
そして、その教訓を教訓として生かせるように、展望を眺めではなく現実にできるように、つまり、新しい社会をつくれるように、その力をつけるために、これからの勉強をしっかりと始めてほしいと願います。

最後に、ある歌の歌詞を紹介します。

淋しい校舎、ある休日、一人学校に来て仕事をしていました。文部科学省からの通知書類を丁寧に読みながら、同時に、インターネットやTVで情報集めをしていました。犠牲者の悲しいニュースも耳に入ります。虚しさ、悔しさ、国によって命の重さに違いがあるのかとあらためて考えさせるような現実、寄り添うことのできない悲しみ…、自分のため息に何度も包まれていました。

そんな中、ふと、ある人との話を思いだしました。20年近くも前に見た映画作品についての話です。子ども向けですが深い意味を感じさせる作品をもう一度見たいと思いながら、映画のテーマ曲をインターネットで引き出しました。知らない中国の歌手の 周 深さんが日本語で歌っているYouTube がありました。定番の 木村 弓さんの歌とはまた違って新鮮でした。

初めてその歌詞に、真剣に聴きいりました。歌詞の後半から一部ですが紹介します。

(省略)

2001年に公開された ジブリの作品で『千と千尋の神隠し』のテーマ曲の歌詞です。

新1年生、いよいよ始まりです。頑張りましょう。静かに、慌てずに、しかし、力強く、歩み出したいと思います。