2020年度年間目標聖句『愛によって造り上げられていく』

掲載日:2020.04.17

今年度の聖句『愛によって造り上げられていく』

(エフェソの信徒への手紙 4章16節)
宗教主任 伊藤 多香子

新年度の歩みが始まりました。成長した自分と向き合いながら、初めてのことに戸惑う毎日の始まりでもあります。それまでは出会うことのなかったものに出会い、今までとは違うエネルギーが必要になります。しかし今年は、いつもとは違った一年の始まりとなり、忍耐を強いられる日々の始まりとなりました。今、世界は大きな苦しみの中にあります。「いのち」を守るために、世界中で知恵を振り絞り、力を尽くしています。それでもまだ先が見えているわけではありません。痛み、悲しみ、そして不安が心を占め、何をどのように祈るべきかさえ、わからなくなってしまいそうです。周囲の環境もそうですが、わたしたち自身の生活、信じる心が揺らいでいるかもしれません。毎日いろいろなことが起きていて、受けとめるのに精一杯です。

今は共に学校で讃美歌を歌い、聖書を読み祈ることはできていませんが、本来わたしたちの学校では、一日は礼拝から始まります。神の言葉に耳を傾け、心を注ぐとき、聖書の言葉によって「いのち」の弱さと尊さを教えられます。「いのち」は、みな違った能力を与えられていて、同じ人生を生きる人はいないけれど、違いがあっても同じように尊いことと、それぞれの「いのち」に対する責任があることを学ぶのです。「いのち」が与えられていることを恵みとして感謝し、「いのち」を守ることが大切な仕事であることを知るのです。今年の聖句の少し前の部分に、「キリストにより、体全体は、あらゆる節々が補い合うことによってしっかり組み合わされ、結び合わされて、おのおのの部分は分に応じて働いて体を成長させ」という言葉が記されていますが、つまりそれは体全体を一つ一つの部分が協力してささえているように、わたしたちのそれぞれの「いのち」が、この世界を支える力であるということです。ひとりひとりが「いのち」を大切に思う「愛」によって、世界を造り上げているのです。

世界中で今、いろいろな人が知恵を出し合い、安心して暮らせる毎日が再び訪れるために力を尽くしています。一部の人だけが頑張っているのではありません。各国のリーダーだけが集まって力を尽くしても解決できない問題を、様々な立場の人々がそれぞれの場で能力を生かし、一つの目的に至るために歩んでいます。あなたもまたその一人です。この一年間の歩みが今後どのようになっていくのかが明確にならない世界の中で、、自分の「いのち」を守り、また他者の「いのち」を尊ぶために、何を学び、どのような知恵と力を得ることが求められているでしょうか。探究の一年の始まりです。この一年の歩みが、神さまに祝福されたものとなることを信じて祈りつつ。