校長のつぶやき(20)2020年度からの大学入試改革 二回目の試行調査終了

掲載日:2018.11.24

2020年度からの大学入試改革。大学入試センターの「大学入学共通テスト」の二回目の試行調査(試行テスト)が実施されました。教育関係機関による出題の傾向についての分析が行われています。どの教科においても「知識や技能を活用する」力や思考力を診るという「出題コンセプトは強く継承」(ベネッセの分析)という趣旨の報告が目立ちます。

では、話題の英語は?驚くほど変わるとは聞いていたが…なんと!!という感じではないでしょうか。「大学入学共通テスト」の英語は、Reading と Listening の二種類。今回の調査で初めて、配点はそれぞれ100点であることが明らかになりました。なんと!「等価」!!です。現在のセンター試験の「英語」は、筆記テストは200点、Listeningテストは50点ですから、大きな転換です。さらには、「センター試験」の筆記試験では、発音・アクセント、文法・語彙語法、整序作文などの問題が200点中61点分ありますが、2020年度の高3生から受験する「大学入学共通テスト」には、その類の問題は一切出題されない見通しが濃厚になりました。試行の一回目も二回目もその類の出題はなく、文法や語彙語法単体での出題は出ない!が、これでほぼ決定的になったと分析されています。

Readingは、実際のコミュニケーションの場面など身近なものが設問の素材となっています。出題形式の特徴は、選択肢からの選択問題でも当てはまるものをすべて選ぶという問題もあること。また、英文を読んで、「事実」と「意見」を区別して読み込めるか、意図は何かを問う設問なども今回も出題されて定番となりそうです。感想としては、問題量は決して少なくないことです。

Listeningは、大問6題中、問題文(設問としての読み上げ文)読みあげでは、2回読みが第1~3問。1回読み上げが第4~第6問。多くの情報の中からの情報の聞き分け、速やかな判断ができるかどうかが測られます。さらに、Listeningの英文読み上げは、英・米の英語以外の英語(英語を母国語としない話者による読み上げ)もあったということ。これは前回の第1回調査と同様で、注目しなければなりません。いよいよ英語力、Lingua Franca としての活用力が問われていると思います。

さて、学習法です。聞く力の育成は日常での習熟が大事ですが、聞く力の育成と読む力の育成とを同時にすすめていくことがますます必須となりました。それは、聞くことにも読むことにも共通して言えることとして、出てきた語をその「語順」でそのまま後戻りせずに理解していくことがキーだからです。最終的には慣れで、頭から読んで理解していく力をつけなければなりません。英文の中の単語群を前後に行き来しながら、日本語の語順で意味を捉えるようにする訳読法は、難しい英文構造を論理的に理解する初期段階では必要で、精読には必要な手法でもありますが、それが読解ではありません。このテストに対する対策にはなりません。「漢文」でするような「読解法」に留まっていてダメだ!ということです。

どんな学習方法が必要なのか、あらためて考えてみる必要がありますが、少なくとも英語は、「教科」ではないという意識での学習が必要です。「実技」です。毎日耳で自然に慣れる。慣れたら使ってみる。授業ではGET(Global English Teachers)と積極的に会話する。GETによる授業では日本語に逃げない。そして、読むことでは、立ち止まらず読み進んで意味を理解できるように多読と速読に努める。英語をその語順のまま読みこなせるように慣れてゆく。もちろん語彙を増やす。それが今度は逆に、耳で聞く力の素地を厚くすることになる。

毎日の授業のあり方、家での学び方がとても大きい影響力をもちます。関東学院六浦は、「大学入学共通テスト」対象となる現高校1年生から以下に新しい授業形態をとりましたが、この対策を意識してきたものです。自信をもって学習を進めてください。