校長のつぶやき(21)3年生Pre-GLE特別授業 地球市民講座後期「World Englishes」


掲載日:2018.11.28

校長のつぶやき(21)3年生Pre-GLE特別授業 地球市民講座後期「World Englishes」

新しい授業についてのレポートがあがってきました。3年生のPre-GLEの授業です。GLE(4年次から)のプレ・プログラムです。Pre-GLEは、2年次終了までに英検準2級以上を取得している生徒が対象(希望制)です。そのプログラムの一つである、習得中の英語の特徴を学んでいく授業「世界の共通語(Lingua Franca)について」が始まりました。おそらくは考えたこともない観点で難しいでしょう。しかし、自分の英語学習に対して何らかの意識を掘り起こすはずです。積極的なコミュニケーションには自信が大切。何のための言葉なのか?どういう学び方をすればいいのか?本校の面白い取り組みの一つになると思っています。

レポート《〇〇日、本日の授業》:4グループ(1グループ6人)に分かれる。各グループにグループリーダーとしてGET※を一名ずつ配置。4つのテーマについて、10分間ずつディスカッション。正統派の英語は果たして万能なのか。それとも、正統派は正統派として、コミュニケーションツールとなったLingua Francaの考えに賛成か、反対か。Critical thinkingでディスカッションを進めていく。世界を舞台に活躍する人々の多くが、World Englishes / Lingua Francaをコミュニケーションツールとして当たり前のように用いている。話す人たちにはLingua Francaという深い意識はないであろう。正統派の美しい英語にとらわれず、中国語訛りの英語、スペイン語訛りの英語、日本語訛りの英語を恐れずに使う。相手にわかり易く、仕事をやり易く、異なる母国語の壁を乗り越え理解し合うために使う英語。当然ながら英語に多様性が生まれることを目の当たりする。多様性を恐れず柔軟に対応できるようにさせたい、同時に、コミュニケーションツールとして誤解のない意思疎通を目指す態度を育てたい。言葉が持つ背景を含めて、学び方にCriticalな視点を持てるような学習者の育成を目指す授業は始まったばかり。……<後略>(H.N)

「GLE Course – Self Program」 は、本校が自信を持って推進する本校ならではの新しい英語教育です。2019年度の4年生(高校1年生)より、高校からの入学生(資格要件有)を交えて始まります。「Global Learning through English Course – Success and Empowerment in the Lingua Franca」。すなわち、「英語を通して世界を学ぶ―共通言語の習得を通してより高い次元での自己実現」という目標を掲げています。このコースのプログラムは、生活域がさらに国際化する時代に対する基礎力づくりを目指しています。進路としては、海外大学もターゲットにするものです。

六浦の英語教育は、2015年から成長中です。GETは2018年度からフルタイムの7名体制としました。対在校生数比率では群を抜いた高さでしょう。六浦版soft-CLILの改善を進めるためGETだけの会議も日々行われています。生徒の学びは、ICT環境フル活用の教室で、e-learningを通して家庭で、GETとランチを一緒にとりながらEnglish Loungeで、そして放課後の校内英会話教室で…。中学からの6年間、高校からの3年間、大切な日々の中で、英語学習の時間が積み上がるほど着実に力を生み出してゆく。そういう英語教育を目指しています。

※GET:母国語が英語ではないが、英語を教える資格を持ったGlobal English Teachers