季節のしおり~校長室の窓から~vol.2


掲載日:2026.06.04

日常の「声」から、未来を拓く「言葉」へ

 中間試験が終わり、校内には開放感に満ちた生徒たちの元気な声が響いています。校長室まで届くその明るい声を聞きながら、「みんな、一体どんな話をしているのでしょう」

 今週は、本校の教育の一端を象徴するWelcome Partyが開催されました。グローバル研修でお世話になったブルネイの「St. George’s School」から、生徒と先生方をお迎えしたのです。当日の司会は本校の生徒が務め、英語と日本語を交えて見事に進行しました。ボランティアを含め20名以上の生徒が参加しましたが、誰もが臆することなく、積極的に英語で話しかけていました。弾むような笑顔のなかで、いったいどのような話題で盛り上がっていたのでしょうか。言葉の壁を越えて心を通わせる姿に頼もしさを感じました。

 一方で、今週は避難訓練も実施されました。その際、途中で私語をしてしまい、注意を受ける場面がありました。ここでも「何を話していたのだろう」と考えさせられます。実際に大きな地震が起きれば、不安から声を上げてしまうこともあるかもしれません。しかし、だからこそ「いざという時の備え」として、訓練では私語を慎み、極限の集中力を持つことが求められます。命を守るための言葉のコントロールもまた、私たちが学ぶべき大切な姿勢です。

「言葉」の背景には、常に語る人の強い「思い」があります。

 キリスト教の教会暦において、現在は三大祝祭の一つである「ペンテコステ(聖霊降臨日)」を迎えています。神の力を受けた弟子たちが、「神の愛」をどうしても伝えたいという抑えきれない思いから、それぞれ異なる国の言葉で一斉に語り出したとされる日です。思いが言葉を生み、それが国境を越えて他者へと届いていく原点がここにあります。

 これからの未来を生きる子どもたちが、本当に語るべき「言葉」とは何でしょうか。そして、そのために必要な知識や語学力を、私たちはどのように育むべきなのでしょうか。時に自分のことで精いっぱいになってしまう私たちですが、本校には、地球上の多様な文化や価値観と出会い、互いを認め合い、補い合える豊かな環境があります。関東学院六浦が目指すのは、単なる語学の習得にとどまりません。キリスト教の精神を礎に、他者を思いやり、世界の人々と深くつながるための「生きた言葉」を紡げる人を育てることです。

 日常の活気あるおしゃべりから、国際交流での挑戦、そして命を守る訓練にいたるまで、すべての歩みが未来を創る糧となります。世界に愛を届ける言葉の力を、ぜひこの六浦で一緒に育んでいきましょう。