保護者の方々へ/to Parents

ボランティアキャンプ報告

 7月29日(月)~8月11日(木)に行ったボランティアキャンプは、7名の参加があり、天候にも恵まれ、予定したプログラムを滞りなく行うことができた。「人になれ奉仕せよ」という校訓の基となる、神の前に立つ人間としての自分と、同じ位置に立つ他者を見つめるときに、共に生きることの大切さと難しさを実感し、「共生」への道を模索するキャンプとなった。
 特に、1日目に行った、平和記念公園での学習は、資料館の見学においても被爆地としての「ヒロシマ」を知ることから、戦争に対する悲しみ、怒り、恐怖を体験することとなった。さらに広島女学院のボランティア生徒による8つの碑めぐりを通して、過去の出来事が、今の自分に「また平和を実現するために何かできるのか」という大切な問いかけを投げかけられていることに気づくこととなった。


 この問いを抱えたまま訪ねた共生庵では、自然の中にいる自分を、①ミクロの世界からみつめる、②宇宙から見つめる、というワークを通して見つめることとなった。ミクロの世界からの自分は、想像しがたく、むしろ宇宙の中の小さな自分を、満天の星空のもとに見出すことのほうが、取り組みやすかったようである。また、薪割りや竹の切り出しなどの労作では、他者と自分の位置や関係性、信頼する心が重要であることを実感できた。具体的には、竹の切り出しで山に入ったときに、「竹を切る作業」が危険を伴うこと、倒れる方向を見通す必要を知り、声を掛け合い、危険を回避するよう工夫した。切り出した木の枝を切り落とし、昼食用の器や流し素麺用の樋を作る
ときには、作業内容によって、担当を決め、互いが主張しあうのでなく、補い合う関係性を築くことができた。

 最終日には、このキャンプでの自分を表現できるものや言葉を集めるワークを行い、まとめの時間を持った。「いつもとは違う時間の流れの中で、自分を見つめることができた」、「いつも一緒にいる家族がいないと、さびしい自分がいた」、「自然があり、ゆったりとした時間が流れ、それだけで十分貴重な体験ができた」、「初めての体験が続き、新しい自分を見出すことができた」等の感想を述べ、共生庵の荒川牧師から「農作業であなたたちが整えた畑の作物を収穫した折には、必ず作物を送りますので、リ・ユニオン(再集合)し、この時間を思い出してください」と温かいお言葉を頂いた。
 「平和」というと、周囲との関係性に注目することが多いが、まずは自分の内側にほんとうの「平和」が成立しているのかを考えることの重さを実感したキャンプであった。

                         
                             宗教主任 伊藤多香子