受験生の皆さんへ/to Student

オープンキャンパスにおける校長メッセージ

「勉強は何のためにするのか」

 

皆さん、おはようございます。

今日は、雨の中をようこそお越しくださいました。

小学生の皆さんは、「関東学院六浦中学校は、どんな学校だろう? 今日はどんな体験ができるのだろう?」と思っていらっしゃったことでしょう。今日、皆さんには模擬授業を受けていただきますが、それは、勉強の仕方や楽しみ方の一つの体験です。


さて、勉強とは毎日皆さんが毎日していることです。ここでは勉強について少し考えてみたいと思います。今日の模擬授業を受ける前に、ここで話されることをぜひ心にとめてほしいと思います。勉強の意義を知って、今日の模擬授業を体験してください。


勉強について、三つの点をお話しします。


まず一つ目です。勉強は、誰のためにしますか?


ちょっと難しい質問ですね。考え方によっては色々な答えがあると思います。一番多い答えはおそらく「自分のため」ではないでしょうか。それは確かに正解です。よりよく生きてゆくために必要なことです。でも、果たしてそれが本当の正解でしょうか?もっと大きな目的があるのではないでしょうか。皆さんに知っていただきたいこと、それは、実は、勉強は「人のため」なのです。


人間は一人では生きてゆけません。互いに助け合って、役割を分かち合って生きていきます。自分の仕事が役立って人のためになる、そして他の人のおかげで自分も助けられている。つまり、勉強は自分のためでもあるけれど、結局は人のためになって大きな価値を生むものなのです。


今、日本の社会ではノーベル賞の日本人の受賞が話題になっています。ノーベル賞は、ダイナマイトなどの高性能火薬を発明したアルフレッド・ノーベルの遺言で始まりました。自分の発明が多くの戦争の兵器に用いられるようになり、自分はその発明で大金持ちになってしまったことを後悔しました。その発明で得た莫大な財産を、人類にために本当に役立つ勉強や研究をした人に与えることにしました。「お金に換えられる自分の全ての財産を、人類のために最大の貢献をした人々に分かち与えよ」と遺言したところから始まりました。ノーベル賞の受賞は、その人の勉強や研究が最も人のために役立っているということの象徴です。勉強や研究が人のために役立つことが大切であるということが、賞としても示されているわけです。一つ目は、「勉強は人のためにする」です。


二つ目です。勉強は何のためにするのか、です。


世の中を便利にするため、暮らしやすく豊かにするためと色々あります。しかし端的に言います。二つ目は、「平和な社会をつくるため」です。平和をつくることを目的としない勉強は無意味です。まして平和を壊すための勉強ならしないほうがいい。二つ目は、「勉強は平和な社会をつくるためにする」です。


では、最後の三つ目です。


これは皆さんにぜひ知っておいてもらいたい大事な点です。三つめは「勉強は巣立ちのためにする」です。そうするとこれは「自分のため」とも言えるものですが、自分の「巣立ち」のためです。皆さんは10年後、ここにいる多くの皆さんがお父さん、お母さんのところから自立していきます。「巣立ち」は、つまりは自立です。自分の力で生きてゆく力です。


国語、算数、理科、社会の勉強は大切です。でも、自立の勉強ではありません。自立のための大切な力ですが、自立の勉強とは違います。算数ができるから、理科ができるから自立できるということにはなりません。自立するための勉強は、別のもので別の経験です。一人で、親の力を借りずに一人で生きてゆく力を身に付けることは、勉強のもう一つの大きな目的です。


今日は、勉強はなぜするのかについてお話ししました。一つ目、「勉強は、人のためにする」。二つ目、「勉強は、平和な社会をつくるためにする」。そして三つめは、「勉強は、巣立ちのためにする」。


関東学院六浦中学校・高等学校には、この三つの観点を豊かに備えた教育環境があります。今日皆さんが体験するのは、その、ほんの一部分のことです。関東学院六浦中学校・高等学校ではこの三つの観点で勉強をします、ということを述べて、ご挨拶とします。


今日一日、実り多い日でありますように。皆さん、大いに楽しんでください。ありがとうございました。